静かな街

静かな街

終わらない夏の浅瀬に

透き通るように続くバーカウンター

どうやっても目が合わない平行な街に

微かな足音と汗ばんだ声色がきこえる

家族を出て 川を越え

切符を買い 街を抜け

滲むように広がった孤独の確執のなかに

ふと窓の外から浸潤してきた郷愁

新天地に積み上げる名残と関係

一杯の酒の注文が 呑む為のものではないとわかるとき

わたしは行き場を亡くした愛と帰る