詩人

詩なんて書けるかよ
そんな情感に言葉たちが吹き飛ばされていく
ねじふせられ
なじられ
ぎしぎしと缶詰に詰められた鳥たちのように
小さな割れ目から濡れた一羽一羽が零れていく
薄暗い空に、汚れた七色の虹が架かる
そんな労苦を小銭に代え飯を買う家路
ため息は白い
一台のベンツ
降りきた男のため息も白い
人間という同種の動物が外装だけ僅かに変え、違ったように生きる
おれもそちら側に行ったら、落ち着いて詩を書くことができるのか
止めた歩みを再開し、読む宛てもない文字を打ち込んでいく