待つな 飛べ そして笑うな

言葉の海に飛び込むときに
ビート板を持っていくかどうか
そんなことを躊躇して
何万回の一生に一度を逃している木目調の客
つくろうとして繕う声で繋げる性愛なんて
いつかの別れ際のさよならでしかないことを
きみはまだ知らない
欲しいのは本当にそれか
大切なものを大切にするには
自分には何が大切なのかをまず知らなければならないから難しいということを
きみはまだ知らない
それを知らないきみは
ずっとそれを知らない
きみはきみを知らないから
またそうして取り繕って腕を組んで
水洗便所の大をひねるんだ
前に坐っているのは誰でもないきみだということを知らないと
誰もそこには坐らない
ということをきみは知らない
だから誰もきみを知らない