一本道

たどたどしくおぼろげな視界に

ぬる燗のようにまどろむ液体

ゴビ砂漠をスライドするように近づいては消えゆくその蜃気楼を

私は記憶の遠さに垣間見た

そうして右脚を前に

左手を前に

秒針を手繰りながら鍵穴の向こうに見た人影は

昨日と今日の少し後ろに立つわたしだった