インクの言霊

言葉を残す時間を削って早朝に髭剃りをするような日々に
油の染みが見当たらない
財布の表情もなだらかに
腹が減ると好みのものを食う
今までと景色の違う気色
余裕の猥らと乱気流
欠片が在る
だが窪みが無い
詩の歩みが聞こえないことは
人生を滴に濾す丸い滞留が足りない
ああ、真空だ
鯨のような漆黒と
黒い空に肩をすぼめる宇宙